Parkinson病の歩行障害に対する脊髄刺激療法

2020年5月14日木曜日

臨床研究学習帳

背景には以下のようなものがある。脳深部刺激とレボドパ療法はパーキンソン病の運動症状を改善するが、軸索徴候に対する効果は長期的には持続しない。

目的:脳深部刺激とレボドパ療法はパーキンソン病の運動症状を改善するが、軸索徴候の効果は長期的には持続しない。本研究の目的は、進行性パーキンソン病の歩行障害に対する脊髄刺激の安全性と有効性を検討することであった。方法:慢性的な視床下刺激の数年後に著しい姿勢不安定と歩行障害を経験した4名のパーキンソン病患者を対象に、300Hzの脊髄刺激を行った。6ヵ月後にTimed-Up-GOおよび20m歩行テスト、UPDRS III、歩行の凍結質問票、QOLスコアを測定し、ベースライン値と比較した。Timed-Up-GOおよび20m-walkテストの性能を測定するための盲検評価は、300Hzおよび60Hzでの偽刺激中に実施した。
結果。結果:脊髄刺激による治療を受けた患者では、歩行測定において約50~65%の改善がみられ、UPDRS IIIおよびQOLスコアでは35~45%の改善がみられた。盲検評価では、Timed-Up-GOおよび20m歩行テストでの有意な改善は300Hzでのみ記録された。
結論。結論:300Hzでの脊髄刺激は歩行の有意な改善につながった。
 
(Carolina Pinto de Souza MD、Clement Hamani MD, PhD、Carolina Oliveira Souza PhD、William Omar Lopez Contreras MD, PhD、Maria Gabriela dos Santos Ghilardi MD、Rubens Gisbert Cury MD、Egberto Reis Barbosa MD, PhD
Manoel Jacobsen Teixeira MD, PhD、Erich Talamoni Fonoff MD, PhD、Movement Disorders Volume 32, Issue 2 )

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